2017年8月22日火曜日

甘草(カンゾウ)


補脾益気、潤肺止咳、緩急止痛、緩和薬性
1.脾胃虚弱、中気不足、息切れ、無力、食欲不振、泥状便などの証に適する。
甘草には、補脾益気の効能があり、人参、白朮、茯苓などの補脾益気薬と配合して用いる。例:四君子湯。
2.咳嗽喘息に用いる。
甘草には潤肺の作用があって、止咳平喘にも使用する。
たとえば、麻黄、杏仁を配合した三拗湯は、風寒犯肺の咳嗽と喘息に適し、三拗湯に生石膏を加えれば、麻杏石甘湯となり、肺有鬱熱の咳嗽と喘息の治療に適する。
3.癰疽瘡毒、食物あるいは薬物中毒に用いる。
甘草には顕著な解毒効果があり、以上の証に適する。
例えば、桔梗を配合して、桔梗湯となり、咽喉腫痛に用い、銀花、蒲公英などの清熱解毒薬を配合して、瘡瘍腫毒に用いる。
食物中毒、薬物中毒および農薬中毒の治療に、甘草だけを煎服するか、緑豆と配合して煎服する。
4.緩急止痛の作用があり、脘腹あるいは四肢の攣急の治療に効果がある。
たとえば、桂枝、芍薬、飴糖を配合した小建中湯は、脾胃虚寒、脘腹部の痙攣性の痛みに用い、芍薬を配合した芍薬甘草湯は、四肢の痙攣性の痛み、あるいは足が痙攣で伸ばせない症状の治療に用いる。
また、甘草には薬性を緩和し、百薬を調和する作用がある。
たとえば、附子、乾姜に配合して、附子と乾姜の熱性を穏やかにし、石膏、知母に配合して、石膏、知母の寒性を緩和する。
大黄、芒硝に配合して、それらの瀉下の作用を緩和して、瀉下の力が強すぎないようにする。
党参、白朮、熟地黄、当帰などの補陽薬に配合して、それらの補陽の力を緩和して、持続させる。
半夏、乾姜、黄連、黄芩などの熱、寒薬に配合して、それらの薬物を協調させる作用を果たす。
※大戟、芫花、海藻とは相反である。
甘草を長期間かつ大量に服用すると、浮腫を起こすことがあるので、注意すべきである。

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