2017年8月25日金曜日

枳実(キジツ)


破気消積、化痰除痞
1.食積停滞による腹痛、便秘、下痢、裏急後重の証候に使用する。
枳実の性味は苦泄辛散で行気が強いので、破気除脹、消積導滞することができる。
胃内に不消化の飲食物が停滞して上腹部が膨満し、噯気して臭い匂いがあるものには、山楂子、麦芽、神曲などを配合し、消食散積する。
熱積による便秘、腹痛、脹満には、厚朴、大黄を配伍し、行気破血、瀉熱通便する。
すなわち小承気湯を使用する。
脾胃虚弱、運化無力による食後の上腹部がつかえて苦しく、脹っている者には、常に白朮を配伍し、すなわち枳朮丸で、消と補を兼ね備えており、それによって健脾消痞する。
湿熱積滞による下痢、渋り腹がある者には、大黄、黄連、黄芩などを配合して瀉熱除湿、消積導滞する。例:枳実導滞丸。
2.痰濁が気機をはばむことによる胸、心下がつかえて苦しい証に用いる。
枳実は行気消痰作用による通痞塞の効果がある。
たとえば、胸陽不振、寒痰内阻による胸痺の場合、同時に心下のつかえ、気が季肋部から逆上する症状を兼ねるものには、薤白、桂枝、瓜萎などを併用する。例:枳実薤白桂枝湯。
心下のつかえ、食欲不振、倦怠感があるものには、厚朴、半夏曲、白朮などを配合し、たとえば枳実消痞丸を用いる。
病後に疲労感が出、身熱、心下のつかえがあるものには、山梔子、豆豉を配伍し、たとえば枳実梔子豆豉湯を用いる。
このほか、枳実は胃拡張、胃下垂、脱肛、子宮脱垂などに使用することができ、補気薬と併用すれば治効を持続することができる。
ここ数年来、枳実に血圧を上昇させる作用のあることが発見された。

0 件のコメント:

コメントを投稿