2017年8月23日水曜日

大黄(ダイオウ)



瀉下攻積、清熱瀉火、解毒、活血祛瘀
1.腸道積滞による大便秘結に用いる。
大黄は苦寒沈降で、瀉下作用が顕著なので、積滞便秘を治療する要薬である。
その苦寒泄熱の作用により、とくに熱結便秘に適している。
温熱病による便秘、高熱不退、譫言、意識障害などには、大黄で排便清熱することができ、常に芒硝、厚朴、枳実などを配伍し攻下作用を増強する。例:大承気湯。
もし、実熱結で気血虚を兼ねれば、党参、当帰などの益気養血薬を配伍する。例:黄竜湯。
熱結陰傷には、生地、玄参、麦門冬などの養陰生津薬を配伍する。例:増液承気湯。
脾陽不足の冷積便秘には、党参、附子、乾姜などの益気温陽薬を配伍する。例:温脾湯。
このほか実熱性下痢の初期で湿熱積滞が腸管に留まったとき、大黄が用いられ、その通便作用を利用して湿熱積滞を取り除く。
2.血熱妄行による吐血、衄血および火邪上炎による眼赤、咽痛、歯齦腫痛などの証に用いる。
その苦寒沈降の性質によって炎上した化熱を大便とともに下させる。
黄芩、黄連などの瀉火薬とともに用いられる。例:瀉心湯。
大黄と明礬の粉末を口腔に外用することで口瘡を治すことができる。
3.熱毒瘡癰および火傷に用いる。
その清熱解毒と排便作用により、熱毒を排除させる。
たとえば双解貴金丸は、化膿症を治療するし、大黄牡丹皮湯は腸癰を治療するが、大黄に芒硝、牡丹皮、桃仁などを配伍する。
便秘脈実の者は、大黄、白芷を配伍して内服する。
また外用として、如意金黄散は癰を治療するが、大黄が入っている。
大黄の粉末だけ、あるいは地楡の粉末を配伍して胡麻油に混ぜ、火傷の患部に塗布すると治療効果がある。
4.瘀血による経閉、産後悪露、癥瘕積聚および打撲捻挫などの瘀血証に用いる。
大黄は活血祛瘀の作用があるので、瘀血証の要薬である。
新瘀にも宿瘀にも用いられる。
単用、あるいは他の活血祛瘀薬と配伍する。
たとえば、下瘀血湯は瘀血による産後腹痛を治療するが、大黄に桃仁、[庶虫]虫を配伍する。
「医林集要」では無極丸は、瘀血による経閉を治療するが、大黄一味でそれを四分に分け、それぞれ童便、酒、紅花、当帰などで炮製し、丸薬にしたものである。
また「和剤局方」では、打撲傷による瘀血を治療するには、大黄と当帰を粉末にして酒で内服する。

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